イメージ画像
歯科コラム|高田馬場歯科・矯正歯科のお役立ち情報
Column

歯科衛生士も麻酔ができるって知っていますか?|臨床歯科麻酔認定歯科衛生士とは

2026.07.14
歯科衛生士も麻酔ができるって知っていますか?|臨床歯科麻酔認定歯科衛生士とは

こんにちは。高田馬場歯科・矯正歯科です。突然ですがクイズです!

歯科衛生士は、患者さんに麻酔の注射を打てる。マルかバツか、どちらだと思いますか。

今回は、この答えにつながる資格「臨床歯科麻酔認定歯科衛生士」について、当院からのうれしいご報告とあわせてお届けします。

当院の歯科衛生士が「臨床歯科麻酔認定歯科衛生士」に合格しました

当院の歯科衛生士が「臨床歯科麻酔認定歯科衛生士」に合格しました

2026年7月、当院の歯科衛生士、五十嵐舞が一般社団法人日本歯科医学振興機構(JDA)の認定講習と認定試験を受け、臨床歯科麻酔認定歯科衛生士に合格しました。

認定登録日は2026年7月10日です。

講習は1日がかりで、歯科麻酔の講義から実習、認定試験までが同じ日に進みます。

麻酔の注射は患者さんの体に直接薬剤を入れる処置ですから、薬の知識や針の扱い、万が一の体調変化への対応まで、学ぶ内容は多岐にわたります。

今回の合格は、そうした知識と技術が一定の水準に達している証明です。認定証は院内に掲示していますので、ご来院の際にぜひご覧ください。

そもそも歯科衛生士は麻酔をしていいの?

冒頭のクイズの答えは、条件つきのマルです。

歯科衛生士が麻酔をすると聞くと意外に感じる方も多いのですが、法律の要件を満たせば認められています。とはいえ、誰でも自由にできるわけではありません。誤解が生まれやすい部分なので、法律上の根拠と資格の正しい位置づけを2つに分けてお伝えします。

法律で認められている「診療の補助」の範囲

歯科衛生士は、歯科医師の指示のもとで診療の補助にあたる処置を担当できます。

歯科衛生士法に定められた業務で、歯石取りやフッ素塗布と同じ枠組みです。

麻酔の注射もこの診療の補助に含まれるというのが厚生労働省の見解で、患者さんの状態を把握した歯科医師が具体的な指示を出せる体制であれば、法律上の問題はありません。こうした処置は「相対的歯科医行為」と呼ばれ、歯科医師の指示があれば歯科衛生士に任せられるものを指します。

反対に、診断や抜歯のように歯科医師にしか許されない処置は「絶対的歯科医行為」として区別されています。

資格は「麻酔の許可証」ではありません

注意したいのは、臨床歯科麻酔認定歯科衛生士に合格すれば自動的に麻酔ができる、という制度ではない点です。

認定元のJDAも、認定証は講習を受けて試験に合格した事実の証明であり、麻酔の許可を与えるものではないと明言しています。

実際に患者さんへ麻酔をする場面では、主治の歯科医師が本人の知識や技術の習熟度を個別に判断し、そのうえで指示を出す必要があります。当院でもこの原則を守り、資格の有無だけで判断せず、院内での確認を重ねながら診療に生かしていきます。

臨床歯科麻酔認定歯科衛生士とはどんな資格?

臨床歯科麻酔認定歯科衛生士は、2020年に講習が始まった比較的新しい認定制度です。

名前は長いのですが中身はシンプルで、麻酔に関する法律の理解と歯科麻酔学の知識、技術を学び、試験で確認する仕組みです。どのような団体が、どのような内容で認定しているのかをご紹介します。

一般社団法人日本歯科医学振興機構(JDA)の認定制度

認定しているのは、一般社団法人日本歯科医学振興機構(JDA)です。

歯科衛生士による麻酔を安全に臨床へ取り入れるため、法律の正しい理解と歯科麻酔学の知識、技術の普及を目的に認定講習と認定試験を実施しています。

受講には歯科衛生士免許の取得後2年以上という条件があり、臨床経験を積んだ歯科衛生士だけが挑戦できます。認定には3年間の有効期限があり、期間中に指定の講習を受けて更新する仕組みです。取って終わりではなく、学び続ける前提の制度になっています。

講習と認定試験の内容

講習では、歯科衛生士による麻酔を臨床に導入するための法的根拠、歯科麻酔学の基礎知識、実際の手技に関する実習までを1日で学びます。

麻酔中に起こりうる体調の変化、いわゆる偶発症への対応も内容に含まれ、安全管理まで踏み込んだ構成です。講習の修了後にはそのまま認定試験があり、合格すると臨床歯科麻酔認定歯科衛生士として登録されます。

歯科医師向けには「臨床歯科麻酔管理指導医」という認定が同じ講習会で用意されており、医院ぐるみで麻酔を学ぶ動きも広がっています。

歯科衛生士が担当する麻酔の種類と場面

歯科で使う麻酔にはいくつかの種類があります。麻酔の種類によって職種を一律に区切る法律上のルールはなく、いずれも歯科衛生士本人の技術と熟練度を歯科医師が見極め、指示を出した場合に担当できます。種類ごとの内容を表に整理しました。

麻酔の種類内容主に使う場面
表面麻酔歯ぐきの表面に麻酔薬を塗る注射前の痛みの緩和
浸潤麻酔治療する歯の周りに注射するむし歯治療、歯周病治療など
伝達麻酔神経の根元に効かせ広範囲に麻酔親知らずの抜歯など

当院の歯科衛生士による麻酔は、歯周病治療のクリーニングに限りません。むし歯治療や抜歯の際にも、歯科医師の指示のもとで担当しています。担当できる範囲は本人の熟練度に応じて歯科医師が個別に判断するため、資格の有無だけで一律に決まるものではありません。

患者さんにとってのメリット

歯科衛生士が麻酔の知識と技術を身につけると、患者さんの通院にも良い変化があります。歯周病治療で歯ぐきの奥の歯石を取るときはもちろん、むし歯治療や抜歯の場面でも、歯科医師の指示のもと担当の歯科衛生士がすばやく痛みに対応できます。

  • クリーニング中の痛みにその場で配慮
  • 歯科医師を待つ時間が減り診療がスムーズ
  • 痛みの不安を相談できる相手が増える

歯科衛生士は、患者さんと接する時間が長い職種です。「麻酔をするほどではないけれど痛みが不安」といった声を受け止められる立場でもあるので、今回の資格取得は痛みに寄り添う体制づくりに直結すると考えています。

当院の安全への取り組み


麻酔は体に薬剤を入れる医療行為ですから、当院では安全の確保を最優先にしています。

歯科衛生士による麻酔は、本人に十分な技術と熟練度があることを前提に、歯科医師が患者さんの状態と処置内容を確認し、具体的な指示を出した場合に限って実施します。

認定の取得後も院内で手技の練習と習熟度の確認を重ねており、歯科医師が認めた範囲で診療に取り入れています。

また、歯科衛生士による麻酔に不安がある方は、遠慮なくお申し出ください。

ご希望に応じて歯科医師が麻酔を担当しますので、無理にお勧めはしません。患者さんご自身が選べる形を保ちながら、より快適な診療体制を整えていきます。

よくある質問

よくある質問

歯科衛生士による麻酔について、患者さんからよくいただく質問をまとめました。ここに無い疑問や不安があれば、ご来院の際やお電話、LINEでお気軽にお尋ねください。

歯科衛生士に麻酔をされるのは違法ではないのですか?

違法ではありません。歯科衛生士法で認められた診療の補助の一つとして、歯科医師の指示のもとで麻酔を担当できるというのが厚生労働省の見解です。ただし条件があり、患者さんの状態を把握した歯科医師が具体的な指示を出し、すぐに対応できる体制が整っている場合に限られます。当院では歯科医師が処置内容を確認したうえで指示を出し、この要件を満たす形でのみ実施しますのでご安心ください。

臨床歯科麻酔認定歯科衛生士は国家資格ですか?

国家資格ではなく、一般社団法人日本歯科医学振興機構(JDA)が独自の基準で認定する民間の資格です。歯科衛生士免許のように国が交付するものとは性質が異なり、麻酔の許可証でもありません。麻酔に関する法律の理解と知識、技術が一定の水準に達している証明という位置づけです。当院ではこの認定に加えて、歯科衛生士本人の技術と熟練度を歯科医師が確認したうえで、指示のもと診療に生かしています。

どんな治療のときに歯科衛生士が麻酔をするのですか?

歯周病治療に限らず、幅広い場面で担当しています。歯ぐきの奥の歯石を取るスケーリングなどの歯周病処置のほか、むし歯治療や抜歯の際にも、歯科医師の指示のもとで歯科衛生士が麻酔をします。前提となるのは、担当する歯科衛生士に十分な技術と熟練度があることです。当院では歯科医師がその点を個別に見極めたうえで指示を出しているため、処置の種類にかかわらず安心してお任せください。

歯科衛生士の麻酔を断ることはできますか?

もちろん可能です。歯科衛生士による麻酔に抵抗がある方や、歯科医師の麻酔を希望される方は、受付やスタッフに遠慮なくお申し出ください。ご希望に応じて歯科医師が麻酔を担当します。お申し出によって診療内容やその後の対応が変わることは一切ありません。患者さんご自身が納得して治療を受けられることを最優先に考えていますので、小さな不安でもそのままにせずお聞かせください。

麻酔の痛みが苦手なのですが、配慮してもらえますか?

はい、配慮いたします。注射の前に歯ぐきの表面へ塗るタイプの表面麻酔を使い、針を刺すときの痛みをやわらげるなど、負担を減らす工夫を組み合わせています。痛みの感じ方には個人差があるため、処置の途中でも痛みや不安があれば手を挙げてお知らせください。麻酔が苦手なこと自体を事前に伝えていただければ、ペースを調整しながら進めます。予約時にWEBやLINEでお伝えいただく形でも大丈夫です。

高田馬場で「痛みに配慮した歯科医院」をお探しの方へ

痛みへの不安から歯科の受診を先延ばしにしている方は、一度当院にご相談ください。

当院は高田馬場駅直結のビル、ベッセルイン高田馬場駅前の地下1階にあり、駅から徒歩1分で通えます。

平日は19時まで、土日も診療しているので、お仕事帰りや休日の予定に合わせて通院できます。ご予約はWEBとLINE、お電話で受け付けています。今回の資格取得を一つのきっかけに、スタッフ一同、痛みに配慮した診療をさらに磨いていきます。まずは検診やクリーニングからでも構いませんので、お気軽にお越しください。

最後までお読みいただきありがとうございました。これからも高田馬場歯科・矯正歯科をよろしくお願いいたします。

この記事の監修者

横田夏輝

こんにちは。
高田馬場歯科・矯正歯科 院長の横田 夏樹(よこた なつき)です。

「確かな技術と親切・丁寧な対応で、だれもが通いたいと思える歯科医院」を目指し、日々診療にあたっています。
痛みへの徹底した配慮はもちろん、治療内容や費用・期間について事前にわかりやすくご説明し、患者様が安心して治療を受けられる環境づくりを大切にしています。

続きを読む