親知らずの抜歯の不安から解放!

~親知らずの抜歯のポイントを知る~

親知らずの抜歯を考えているけど、不安な方へ。親知らずの抜歯とはどんな手順で行い、手術後はどんなケアをすれば良いのか?そのポイントを知る事で、円滑に回復し、少しでも分からない事が減る事を願います。この記事では、親知らずの抜歯手術の手順と円滑に回復するためのポイントについて詳しくご紹介します。

親知らずの抜歯の流れ

主な流れは、5ステップです。

①評価と診断

 まずは、レントゲン等を活用しお口の中の評価を行い、親知らずの位置や成長状態を確認しながら、抜歯の必要性について診断を行います。診断結果に応じた、抜歯方法について治療計画を共有し、相談します。

②局所麻酔 / 表面麻酔

次に、抜歯を行う前に局所麻酔を行います。麻酔は痛みが最小限になるよう事前に温め、適切な速度や力加減などの技術により、痛みが苦手な方でも安心して治療を受けて頂けます。事前にしっかり麻酔が効いているかを確認後は、抜歯による痛みを感じることはありません。痛みが苦手な方の場合には予め表面麻酔により表面を麻痺させてから局所麻酔をすることで、針注入時の痛みを抑えることがあります。

③抜歯

いよいよ歯を抜きます。基本は、1分以内程度、あっという間に終わります。しっかり生えている・斜めに生えているなど、難しい症状の場合は3分~5分程度かかることもあります。横向きや歯ぐきの下に埋もれているなど、より難しい症例になると30分~1時間程度かかる事もあります。こうした難しい症例は、歯ぐきの切開や骨の一部を除去し、親知らずを分割するなどして取り除きます。より高度な知識と技術が必要ですので、経験豊富な歯科医師にて手術を行えるように事前に相談しましょう。

抜歯後は、縫合して、止血用ガーゼを噛んでいただき治療完了です。

④アフターケア指示

抜歯治療後には、歯ブラシの仕方、適切な飲食、薬の服用、傷口のケアなど、注意事項の説明やアフターケアの指示を提供します。必ず歯科医師の指示に従い、激しい痛みや腫れ、出血などの異常が見られる場合はすぐに医院までご連絡ください。

⑤抜糸と消毒

 経過観察も含めて消毒を近日中にて行い、1週間程度で問題なければ抜糸をして治療は完了となります。

円滑に回復するためのポイント

①抜歯後の腫れと痛み

抜歯後は、約1日~2日後は腫れや痛みのピークを迎え、約1週間~10日で徐々に落ち着いていき、痛みがおさまることがほとんどです。処方された痛み止めを服用し、適切なアイシングにより局部を冷やす等により、腫れと痛みを軽減することができます。万が一、痛みが長引く場合は、血餅が取れてドライソケットになっている場合があります、辛い時には当院またはかかりつけの歯科医院までご連絡ください。

②抜歯後の飲食・飲酒

局所麻酔が切れる約2時間~3時間後までは食事を控えましょう。抜歯した部分は、傷がつきやすい状態であり、血餅と呼ばれる血の塊ができ、かさぶたの役割を果たして治癒するまで歯ぐきを保護してくれます。その為、この血餅が無くなってしまわないように、熱い飲食、固い飲食や刺激の強い飲食物は避け、症状を悪化させないように柔らかくかつ優しい飲食を心がけましょう。アルコールは出血を長引かせ傷の治りが悪くする恐れがあり、タバコも傷の治りを悪くすることがあるため、抜歯後の摂取は控えましょう。

 ■抜歯後に適した食事 

  おかゆ、雑煮、柔らかい麺類、スープ、ヨーグルト、ゼリー、柔らかいフルーツなど

 ■抜歯後に避けたい食事 

  固い食事:おせんべい、ナッツ類、お肉、リンゴなど

  粘着性の強い食事:お餅、ガム、キャラメルなど

  極端に冷たいか熱い飲食:アイス、石焼系など

  刺激の強い飲食:カレー、麻辣火鍋、炭酸飲料全般など

③抜歯後のセルフケア(歯磨き)

歯磨きは行っても問題はありませんが、抜歯した周辺は軽く磨き、傷口には歯ブラシの毛先を直接当てないように行いましょう。出血が止まっていない段階で傷口を磨いてしまうと治りを悪くすることがあります。また、歯を磨く際には歯磨き粉は付け過ぎず少量にし、うがいも軽く優しく行ってください。

④抜歯後の運動

抜歯後は、原則、安静を心がけましょう。当日は熱いお風呂に入るのは避け、2~3日程度は激しい運動は控えましょう。血行が良くなり、血の巡りが良くなるほど、腫れや痛みが強くなる恐れがあります。また、体調を崩してしまうと免疫力が低下し、傷の治りや細菌にも感染しやすくなるため、体調管理にも気を配りましょう。

⑤歯科医院でのアフターケア

 抜歯後は、傷口のアフターケアがとても大切になるため、歯科医師の指示に従い通院は継続してください。傷口の経過観察を行い、問題があれば早めに対処することで、症状の悪化や合併症のリスクを最小限に抑えることができます。一週間以上が過ぎても腫れがひかない、激しく痛む・痛みが増していく、出血が止まらない、高熱が出るなどの症状が見られる場合は、直ちに歯科医院に連絡してください。

まとめ

親知らずの抜歯後に、お口の中の傷口を早く治すには「血餅(けっぺい)」がポイントです。血餅ができると、傷口を保護、治癒してくれますので、注意事項をしっかりと守り、適切なアフターケアを心がけましょう。

ハミールでは口腔外科専門の歯科医師や技術・経験が豊富な歯科医師が複数名在籍。一般的な抜歯だけではなく難しい症例の抜歯にも対応しております(一部症例は、大きな病院に紹介することもあります)。

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